久高島の特産品
といったら
イラブーまずがあげられます。
イラブー汁にしていただけば、滋養強壮に最適とか。
久高島では久高ノロ家、外間ノロ家、外間根人の3家が採取権を持っていて、盛んに漁がされていましたが、一番有名なイラブーガマではその採取権を持つ久高ノロが不在、村頭もいないということで10年間漁はされていませんでした。しかし2005年、村頭代行を立てて漁が再開。
久高産のものは琉球王国時代は王家ご用達の品で品質も最高だといわれています。
なんとなくありがたみがあるのが
くがにまーす。
久高島でその年の旧正月元日に汲み上げられた海水を炊いて作られたお塩です。
そして
もずく。
島内の工場で栽培されているものです。
他にもTシャツとかアクセサリー類などがあり、安座真港売店や久高の港に有る船待合所などで販売されています。
風葬
沖縄に限らず風葬の習慣があった地域は日本国内でもあるのですが、久高島では1960年代まで風葬の習慣が残っていました。
しかしながら、風葬の現場を暴くかのような取材がされたことも有り、現在は火葬になり一般的な沖縄風の墓に埋葬されています。風葬のあった場所は今でも残っていて、当然のことながら立ち入るべきではない場所とされています。
久高島の土地制度
この島には古くから独特な土地制度があり、今も残っています。
久高島の土地は、一部の国有地を除いて、従来、字久高の総有に属し、字民はこれら父祖伝来の土地について使用収益の権利を享有して現代に至っている。字はこの慣行を基本的に維持しつつ、良好な自然環境や集落景観の保持と、土地の公正かつ適切な利用、管理の両立を目指すものである。
という前文を持つ「久高島土地憲章」を昭和63年に制定し、昔から続いていた土地の総有制を積極的に文章化しています。島に住む人達は土地の使用権のみを得て耕作、住居に使用するという事。土地の私有という概念を持つ我々にとっては奇異に感じるかもしれませんが、昔は沖縄本島各地でも同様な総有制をとっていたようです。
そして現在、久高島だけにこの制度が残り、そのおかげで島外資本による開発から逃れることができ、自然が残る素敵な島として存在し続けているのです。
詳しくは
神の島久高島というほぼ島のオフィシャルともいえるサイトに
PDFでアップされています。
久高島関連本
・
日本人の魂の原郷・沖縄久高島
著者:比嘉康雄氏 発行:集英社 定価660円
・神々の古層(1)(2)女が男を守るクニ
久高島の年中行事
・神々の古層(5)主婦が神になる刻
イザイホー久高島
著者:比嘉康雄氏 発行所:ニライ社 定価1600円

なんといっても久高島に関する本ではこの四冊が一押し。
著者は沖縄のカメラマンで、1975年から1980年代中頃まで久高に百回以上集中的に通い、外間ノロのウメーギ(補助役?)である故西銘シズさんと出会い、フボー御嶽への入域を許されます。交流を深めるうちに外間ノロからシズさんを通して久高島の祭祀の記録作成を依頼されます。
そしてその本は写真は勿論のこと、シズさんから教えてもらった祭祀にかかわる多岐な事と、実際に見聞きした祭りの様子をとても詳しく書き残してくれてあります。
琉球弧の祭祀を追い続けた著者が行きついた島。
島の神が彼を呼んだと思えるような取材力です。
神の島といわれる久高島をもっと知りたいと思われる方には、是非お読みいただくことをお勧めします。

